stomach too soft, NT

April 13th Monday

昼間はけっこう寝れて一安心。
少し体が慣れてきたかな?

この夜はadditional shiftということで通常より短めの0時-7時Shift。
もともと入っていた4年生2人と一緒になり、うち1人は新しい仲間でフレンドリーなナイスガイだった!
彼らのおかげと、短めのShift、それに月曜夜の忙しいERとあいまって楽しくすごせたなー。

アメリカの4年生は実習の自由度がかなり高いらしく、2人ともUCI以外の学生。
ネットのでプログラムに申し込んで、通れば希望のところで実習してそれが単位になるらしい。
すごいな。

このShift中はtraumaはほとんど来なくて、walk-inの人をひたすらさばいてた。

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ER入口(walk-in用)はこんな感じ。

自分で診たのは3人。

2人目は呼吸困難のおば(あ)さん。
喉頭にできた嚢胞?の摘出術後で、嚥下訓練中。
数時間前に医療用シロップを誤嚥してから咳がとまらず、やってきたとのこと。
既往もあるし、過去にも同じ様なこと起こしてるし、まあ明らかではあった。
ただ、プレゼンの時に主訴と現病歴を混ぜて話していると、
「咳が止まらなくて困っているのか、それとも嚥下できなくて困っているのか。今日来たのはどっちが原因か分からないぞ!」
とダメ出しが。
First touchをしている以上、ドクターたちも、今聞いている情報が先入観になるという真剣さで聞いてくる。

さらに、「Wheezeがあったか?」と聞かれて「分からない、たぶんないと思った」とこたえたらみるからにWheezeがあると看護師が報告していたらしく、全然分からずショックだった。

2人目は慢性の膵臓炎もちで、腹痛の悪化が止まらず来た女性。
膵臓全摘した結果T1DMを患っているらしいが、問診中は「まあ全摘したならそうだよねー」くらいにしか思っていなかった。
日常的に3-4/10の痛みはあるらしいし、膵炎の悪化だろうと短絡的に考え、問診終了。
が、プレゼン中に
「T1DM持ちの患者が嘔吐を訴えてきた、と考えると何が一番怖いんだ?」
と聞き返され、DKAの鑑別さえ上がっていなかったことに気づく。
結果的に、血液検査でもそれらしい数値はでなかったようだけど、頭の片隅にでもあることが大事だよね。

あとでDr. Katzerが診たら、精神的疾患の素質があると判断してた。
この痛みのせいで周りにものすごい迷惑をかけている、もう死んだ方がいいと言いだしているぞ、と。
慢性的疼痛がある患者さんのこういった訴えはリスキーらしい。
へえー。

最後の男性が一番印象的だったかな。
ヘルニアの男性で見るからにそうだと分かったけど、他の鑑別も特に分からず。
痛みもひどくなさそうだし、とりあえず所見をプレゼンして「ヘルニアかなと思います」とプレゼンすると、
「ヘルニアなのは明らかでしょ(笑)。徒手的に戻せそうなの?返していいの?どう思う?」
とその先のことを求められていた。
この人に場合は痛みもそんなにないから急ぐことはない(=返してもいい)けど、近いうちに外科的な処置が必要になるかなとのことだった。
腹部の触診で真ん中だけ沈み込むほどに抵抗がなかったのは面白かったなー。

この症例をAttending(Dr. Katzer)にプレゼンしてもいいよとResidentが言ってくれたのだけど、みんな忙しすぎてDoctors Roomに帰って来ず...。
やっと帰ってきたときにはパパッとResidentがやってしまって、その後にDr. Katzerが簡単に診察したときについてはいったもののプレゼンするチャンスはなくなってしまった...。

やはりAttendingにプレゼンしてフィードバックをもらうのは学習効果も相当高い。
そのチャンスをみすみす逃したのはもったいなかったな...。
ただ、プレゼンも少しは慣れてきて、どんどんコンパクトになってきているのも感じてきている。
だからこそResidentもAttendingへのプレゼンを任せてくれたのだと思うし、今後ももっと信頼していろいろ任せてもらえるようにがんばろ。


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スクラブを着て実習してます。